考えすぎて集中できない人や、頭が真っ白になってしまう人など、考え方を変えたい人におすすめです。 ネガティブな考え方や、思考との向き合い方を学ぶことができ、さらに具体例や最新のデータを用いて書かれているので読みやすく、理解しやすいです。 チャッターをコントロールする仕組みやテクニックの理解への一歩となり、考え方向き合い方を変えることができます。
チャッターとは自分の内なるネガティブな声のこと
内省は、自己の思考や感情に注目する行為で、想像や反省、問題解決に役立つ人間の特性です。
だが、苦しみの中での内省は、仕事の能力低下や人間関係の悪化、精神的・身体的リスクを増加させます。
この原因は「チャッター」と呼ばれる頭の中のネガティブな声や思考です。
私たちの意識は、実際には「今」を生きている時間よりも過去や想像上の出来事に浸っていることが多く、これは脳のデフォルトの状態とされる。
チャッターは人間の発達には不可欠である
チャッターの存在理由は、人間の活動や発達に必要だからである。
この内なる声、チャッターは人間の精神の基本的な特性で、誰にでも存在する。
ワーキングメモリー、特に「音韻ループ」という神経系がこの内なる会話を支えており、言語的な情報処理を助ける。
チャッターは自己制御の習得や目標達成度の評価にも役立つ。
言語は私たちの自我を形成し、過去の記憶や未来の物語を組み立てる重要なツールとなっている。
Chatter(チャッター)
チャッターの弊害
チャッターは重要な役割を果たすが、過度なものは問題を引き起こす。
不安な思考の繰り返しは集中力を損ない、パフォーマンス低下の原因となる。
また、過度に負のチャッターを共有すると、他人を疎外するリスクがあ離、攻撃的な行動の原因ともなる。
感情的な苦痛は脳内で身体的な苦痛と同様に処理され、これによりストレスが増加し、精神疾患の原因となる可能性がある。
主語を「私」ではなく「あなた」にして考える
チャッターのコントロールには、自分を第三者の視点で見る「自分をあなたと呼ぶ」方法が効果的です。
通常、「私」という一人称で思考するとネガティブな感情が増幅する可能性がある、
そこで、「あなた」という二人称を使うことで、より客観的な視点が得られ、課題の解決能力も向上する。
この手法により、感情のコントロールが容易になり、自身の経験を普遍的なものとして捉えることができ、考え方が変わる可能性があります。
ネガティブな感情は共有しない方がいい
感情を共有する衝動は私たちにとって自然なことで、よく、辛い事は話てよくなるというが、ネガティブな体験を共有することが必ずしも良いとは限らない。
2001年のテロ後の調査では、感情を話した人たちの中には逆にストレスが増したケースも。特に何度もその話をした人は、ストレスや体調の悪化を強く感じた。
一般に「話すと楽になる」と言われるが、実際は話すことで状況が悪化するリスクも無視できない。